変額個人年金保険が日本で始めて販売されたのは、1999年。
それまでは、個人年金保険しかありませんでした。
従来からある個人年金保険は、将来受け取る年金額が契約時に決まっているということで、「定額個人年金保険」と呼ばれています。
定額型の場合は、保険料の運用が「一般勘定」で行われ、リスクは保険会社が背負っています。
これに対し、変額年金保険は、保険料が「特別勘定」で積極的に運用されるので、運用次第で将来受け取る年金額が変わってきます。
株価や為替の変動などの投資リスクは、加入者が負うことになる自己責任の年金保険です。
なぜなら、一般に複数の特別勘定から、何で運用するかは加入者が選択するしくみになっているからです。
それでは、個人年金保険と変額個人年金保険は、主にどういう点が違うのか、一覧表で確認していきましょう。

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個人年金保険 |
変額個人年金保険 |
運用 |
一般勘定で運用 |
複数の特別勘定で運用 |
保険料 |
性別・年齢によって異なる。分割払いが一般的 |
性別・年齢に関わらない。50〜100万円程度の一時払タイプが多いが、積立タイプもあり。 |
死亡保障 |
保険料払込期間中は、既払込保険料程度の死亡保障がある。年金受取開始後は年金のタイプによる。 |
保険料払込期間中は、既払込保険料程度の死亡保障がある。年金受取開始後は年金のタイプによる。 |
年金原資 |
契約時に将来の年金額が決まる |
特別勘定の運用次第で増減する |
実質価値 |
インフレに対応不可 |
インフレに対応 |
コスト |
保険料の中から保険関係費用が引かれる。 |
保険関係費用のほかに、運用関係費用がかかる。維持費、解約控除費がかかるタイプもある。 |
運用中の税金 |
保険料が条件によって「個人年金保険料控除」の対象になる場合がある。 |
保険料が「生命保険料控除」の対象となる。分配を行わないため、課税が繰り延べられる。 |
契約状況 |
郵送で年1回程度の契約内容通知 |
郵送で年1〜5回。ホームページで運用状況を毎日確認できる会社もある。 |
2004.12.26記事 2007.7更新 |