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危険選択・告知義務について|危険選択

生命保険は、日常起こるリスクのこと、将来のリスクのことに対して、大勢の人が公平に保険料を負担しあい、いざというときに給付を受けるという相互扶助の理念で成り立っています。

しかし、ここで注意しなければならないのは、リスクが人によって異なるということです。

リスクの相違する人々が同じ条件で生命保険に加入すると、保険制度の健全な運営ができなくなり、契約者間の公平が保たれなくなります。
また、保険制度を悪用して、保険金や給付金を不当に得ようとするケースが増加してきて、社会的に大きな問題となっています。

このようなことを考慮すると、保険会社は契約を引き受ける際に、個々の契約の被保険者が適切であるか判断すること、すなわち「危険選択」が必要になってきます。
被保険者のリスクは、いろいろな状況によって影響を受けますが、大きく2つに分けると、「実体的リスク」「道徳的リスク」となります。

実体的リスク

身体的リスク(医学的リスクともいいます)

身体的リスクとは、被保険者の身体・健康上の危険のこと
主に、被保険者の健康状態を指します。

環境的リスク

環境的リスクとは、被保険者の生活環境全般に関する危険のこと
主に、被保険者の職業・仕事の内容による危険を指します。

道徳的リスク

道徳的リスク(モラルリスクともいいます)

保険を利用して、不当な利益を得ようとする心理状態のこと。
例えば、保険金殺人が加入目的である場合、入院給付金不正受給が加入目的である場合などです。

通常の健康状態と通常の環境にある人は、生命保険の必要性を痛感することは少ないです。
しかし、健康上・環境上悪条件下にある人は、生命保険の必要性をとても痛感します。

もし、生命保険会社が無選択に保険加入の申し出を受ければ、生命保険加入の必要性を感じている人が、必要性を感じている人よりも相対的に多くなってしまうことが予想されます。

このような状態を回避するため、生命保険会社は、被保険者を無差別に加入することを避け、被保険者の選択を行うのです。
リスクが高いと判断される人については、排除または、加入条件の変更により契約するなどの方法で選択を行っています。

このように生命保険会社がその本来の目的を遂行するためには、被保険者の選択つまり、危険選択を行うことが、重要かつ不可欠なものとなるのです。

保険会社は、契約者間の公平を保つために、被保険者の選択を行います。健康で若いうちに保険に加入したほうがよい、と言われているのは、危険選択に該当する確率が少ないからです。「保険は晴れた日に傘を買うようなものだ」と、しっかりと理解することが大切です。

2005.5.22記事 2007.7更新