既往症:心臓疾患
心臓疾患を原因別で見てみると、先天性心疾患、リウマチ性心疾患、梅毒性心疾患、高血圧性心疾患、冠状動脈硬化性心疾患、細菌性心疾患、などに分けられます。
若年層には先天性およびリウマチ性のものが多く、中年および高年齢になると、高血圧性、冠状動脈硬化性および梅毒性が多くなります。
日本においては、心臓疾患による死亡割合が増加しています。
なかでも、心筋梗塞や狭心症のような虚血性心疾患の増加が著しいのですが、これは冠状動脈(心臓の筋肉への栄養の供給をしている動脈)の硬化が進み、心臓の血流不足(冠不全)から発生するものだからです。
という理由で、生命保険医学において心電図検査を実施することがあります。
既往症:尿と蛋白尿
血液と尿は、体の状態を知る上で、重大な判断材料の1つです。
体のどこかに具合が悪いところがあると、そこで発生した異常物質が血液中に流れこみ、それが腎臓を通るときに濾過されて尿に出てきます。
もちろん、腎臓自身に病気がある場合にも尿に変化が表れます。
糖尿と糖尿病
尿中にブドウ糖が検出されるものを糖尿といいます。
糖尿病は膵臓から分泌されるインシュリンの作用不足によって起る代謝障害で、自覚症状としては多尿、多色、多飲、体力の衰えがあり、他覚症状としては高血糖および糖尿があります。
しかし、糖尿を発見しても必ずしも糖尿病であるとは限りません。
糖尿病の場合、摂生を守らないと、糖と脂質の代謝障害のため中間生成物が蓄積して昏睡から死亡に至ることがあります。
これは糖尿病が直接の死因となる場合ですが、それ以外に抵抗力の減弱のため合併症として結核菌や化膿菌の衝撃を受けやすく、その場合重症となりやすいです。
また、全身の血管や神経系統が侵され、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経症などの合併症をきたし、失明に至ったり、慢性腎不全となり人工透析が必要となったりする場合もあります。
蛋白尿と腎炎
血液の蛋白成分が尿の中に出てきたものが、蛋白尿です。
血液中の蛋白は腎臓を通る際、再吸収されて、体外に出るときはほとんど尿に含まれていないのが正常の状態です。
腎炎といわれるのは、腎臓に炎症が起った病気で、蛋白尿と共に赤血球が出てくるのが特徴。
ネフローゼは多量の尿蛋白により、血液中の蛋白が喪失して、低蛋白血症、浮腫、栄養障害などをきたす病気です。
これらの病気は、最終的に腎臓の濾過装置が悪くなるため、毒物が体にたまり尿毒症を起こして、死に至る大変危険な病気です。
2005.6.12記事 2007.7更新 |