既往症:肝臓病
肝臓は胆汁という消化液を分泌するほか、小腸から吸収された栄養を貯えたり、必要に応じてこれらの栄養を体の各部分に供給する役目を持っています。
また、体に有害な物質を分解解毒する重要な役目も行っています。
肝臓の主な病気にはウイルスによる肝炎(ウイルスの種類によりA型、B型、C型など)や脂肪肝(肝臓に脂肪がたまり働きが衰える。多くは肥満やアルコールが原因)などがあります。
特にB型、C型肝炎やアルコール性肝炎は治癒せずに慢性的に経過した場合、肝硬変となることが多いです。
肝硬変が進行すると、有害物質を解毒できず、肝性昏睡になったり、あるいは食道静脈瘤が破裂して大量出血を起こして死に至ることもあります。
また、肝硬変から肝臓がんに進行することも多いです。
血液検査により肝機能障害が比較的容易に発見できるため、保険金額や既往症により、一部の被保険者の診査に血液検査が導入されています。
既往症:腫瘍
腫瘍とは、組織が自律性を持って過剰に増殖することです。
しかも、その増殖は生体とは何の関係もなく続く傾向があります。
腫瘍には、良性腫瘍と悪性腫瘍とがあり、良性腫瘍は正常組織に近い性質を持つので増殖力も弱く、生体に及ぼす悪影響も少ないです。
これに対し、悪性腫瘍は、細胞の分裂も早く、旺盛な増殖力を持ち、生体に著明な悪影響を及ぼすものをいい、癌・肉腫(一般にがんという)などはその代表的なものです。
がんによる日本人の死亡数は、昭和56年以来トップを占めており、3人に1人はがんで死亡しています。
日本人に多いがんは、肺がん・大腸がん・胃がん・肝がん・直腸がんですが、近年男性は肺がん、女性は大腸がんが急増しています。
既往症:胃・十二指腸潰瘍
消火器疾患は上記疾患ほど死亡数は多くないですが、入院につながる場合が多く、危険選択上見逃せないものとなっています。
消化器疾患のうち、胃・十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍とは胃酸の消化作用によって粘膜の欠損が生じたものをいいます。
健康な胃や十二指腸の粘膜は消化作用を持つ胃液によっても消化されることはありませんが、ストレスなどが原因となって胃や十二指腸潰瘍の粘膜の一部の消化液に対する抵抗力が弱まり、潰瘍が発生するものと考えられています。
症状では、周期性のある疼痛、嘔吐、吐血、下血。
多くは適当な治療によって治癒しますが、再発はしばしばみられ、時には潰瘍が進行することがあります。
最近の研究では、慢性の胃潰瘍はある種の菌(ヘリコバクター・ピロリ)によるものといわれています。
この菌に対する薬物療法により、今後は患者数の減少も期待できるといわれています。
2005.6.19記事 2007.7更新 |