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日本の生命保険の歴史 | 生命保険会社の破綻

契約時の予定利率は、保険会社が破綻しない限り、変更することができなかったため、1997年から2000年にかけて7つの保険会社が破綻しました。
原因としては、予定利率が高いときに契約した満期金などの支払いが、保険会社の運用利回りを大きく上回ったことがあげられます。
保険会社の名前が変わっても、保険料がそのまま引き落としができているので、自分の保険は大丈夫ということではなく、保障内容がどのように変わったのかを確認する必要があります。

今回のゼミでは生命保険会社が破綻したら、契約はどうなるかを確認します。
加入している保険に不安を感じているあなたは、過去の教訓を基に大まかな流れを掴みましょう。

生命保険会社の経営が破綻した場合には「生命保険契約者保護機構」により一定の契約者保護が図られます。
保護機構には、国内で営業を行うすべての生命保険会社が会員として加入しています。
7社の破綻のときは、すべて救済保険会社が現れましたので、破綻保険会社の保険契約は、「救済保険会社」による保険契約の移転、合併、株式取得により破綻後も継続することができているのです。

しかし、保険契約の移転などの際には、裁判所の判断で既存の保険契約の予定利率を引き下げることができます
これにより、予定利率が高い時期に契約した保険契約ほど保険金額などの減少幅が大きくなります。

過去7つの保険会社が破綻したときの、予定利率の変更を示した一覧表を見てください。
破綻した保険会社の契約を継続したほうがよいか、新規で加入しなおしたほうがよいかは、「移転後の予定利率」と今の新規加入の予定利率(1.5%〜1.65%)と比較してみてください。

* * * これまでの保険会社の破綻 * * *

 
破綻年・月
移転後の
予定利率
救済保険会社
移転日
日産生命 1997年4月
2.75%
あおば生命
⇒プルデンシャル生命
1997年10月
2005年2月
東邦生命 1999年6月
1.5%
GEエジソン生命
⇒AIGエジソン生命
2000年3月
2004年1月
第百生命 2000年5月
1.0%
マニュアルライフ 2001年4月
大正生命 2000年8月
1.0%
あざみ生命
⇒大和生命
⇒プルデンシャル・フィナンシャルジャパン生命
2001年3月
2002年4月
2009年5月
千代田生命 2000年10月
1.5%
AIGスター生命 2001年4月
協栄生命 2000年10月
1.75%
ジブラルタ生命 2001年4月
東京生命 2001年3月
2.6%
T&D フィナンシャル生命 2001年10月

 

破綻した保険会社の保険に加入している場合、保険料の引き落としが継続していても、保障内容が変わっている場合がほとんどです。
どのように変わったのかを確認し、見直しが必要なのかは、破綻処理後の予定利率を確認しながら、新規で加入する保険の内容と比較検討することが重要です。

2004.5.30記事 2011.3更新