非対面型事業へ転換をする経営者・個人事業主「非対面型に転換していかないと、対面営業だけで売り上げを立てるのはまだまだ無理だなぁ…。非対面事業への転換をするのに、設備やシステム投資に資金が必要だけど、、、。持続化補助金<コロナ>対応型はそれを補助してくるらしい。審査があるみたいだけど、申請書の書き方にコツはあるのかな?」
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- 非対面事業へ転換する経営者・個人事業主向け:採択率が上がる持続化補助金<コロナ>申請書の書き方
- 持続化補助金<コロナ>の申請書が採択される確率を高める方法
創業して15年、セミナーや講座、個別相談は対面で行ってきました。
しかし、新型コロナウィルス感染症による外出自粛等の影響で、セミナー等が続々と中止になる中、YouTubeチャネルやこのブログを通じて、非対面型への転換をすることにしました。
実際、私は2020年6月5日締め切り日の第2回に申請し、無事審査が通りました。(持続化補助金では「審査が通る=採択」といいますので、以下、採択と表記します)2020年7月末に以下の書類が届きましたので、合格発表まで2カ月弱かかったことになります。
» 参考:かづな先生が代表をつとめる株式会社フェリーチェプランの採択通知書
そこで今回は、【非対面型特化】「採択率UPする持続化補助金<コロナ>申請書の書き方」を、私の実例も交えてわかり易く解説しようと思います。
実際リアルタイムで私が採択されましたので、真似するだけでも効果があるはずです。「持続化補助金を本気で採択狙いにいくぞ」という方は、ぜひ記事をご覧ください。
この記事を読み進める前に確認です
・補助金の詳細や実際の申請書は以下からダウンロードできますので、ご覧ください。 »日本商工会議所 令和2年度補正予算 小規模事業者持続化補助金 コロナ特別対応型 ・補助上限額100万円、補助率3/4(以下のB:非対面型の場合)、事業再開枠50万円 ・対象者をざっくりお伝えすると、法人または個人事業主。医師や歯科医師、または医療法人や一般社団法人は対象外になりますのでご注意ください。
持続化補助金は、従来からある「一般型」とコロナウィルスの影響を乗り越えるために前向きな投資を行うことを支援する「コロナ特別対応型」があります。
「コロナ特別対応型」対象となる事業は以下条件です。
補助対象経費の6分の1以上が、以下のいずれかの要件に合致する投資であること。 A:サプライチェーンの毀損への対応 顧客への製品供給を継続するために必要な設備投資や製品開発を行うこと B:非対面型ビジネスモデルへの転換 非対面・遠隔でサービス提供するためのビジネスモデルへ転換するための設備・システム投資を行うこと C:テレワーク環境の整備 従業員がテレワークを実践できるような環境を整備すること ※補助対象期間内に、少なくとも1回以上、テレワークを実施する必要があります。 ※PC・タブレット・WEBカメラ等のハードウェアの購入費用は対象外
私は「コロナ特別対応型」の「B:非対面型ビジネスモデルへの転換」で申請して、採択されました。
持続化補助金<コロナ>の申請書の書き方【実例付き解説】
- 様式1-1:小規模事業者持続化補助金事業<コロナ特別対応型>に係る申請書
- 様式2:経営計画書
- 様式4:小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>交付申請書
- 様式5:小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>に係る補助金概算払請求書 ←
概算払いによる即時支給を利用する事業者向け(売上が前年同月比20%以上減少している小規模事業者等のみ対象)
なお、絶対覚えておいてほしいのは、「様式2 経営計画書」が命ということ。
採択率UPの計画書が設計が完了したら、提出書類は9割完成といっても過言じゃないです。
それではさっそく、私が実際に申請書を書いたときの具体例な手順は以下のとおりです。
- 手順①:取り組み内容決め
- 手順②:経費設計
- 手順③:市場動向の調査
- 手順④:企業概要の肉付け
- 手順⑤:「様式2:経営計画書」以外の書類の記入
それではさっそく、私が実際にこの計画書を書いたときの具体例を元に、手順①~⑤の順番に解説しますね。
①~④までは、すべて「様式2:経営計画書」に記載するためとなります。
手順①:取り組み内容決め
まずは非対面で可能な事業を考えること。
基本的に今までの対面事業を非対面にすればOKです。
私の場合は、個別相談やセミナーを対面ではなく、非対面にすることにしました。
この取り組みにしたのは、対面でやっていることをWeb上でやっている事例がすでにあるから。
そしてポイントは「販路開拓」
です。この補助金は「販路開拓」のためのお金なので、申請書にも「販路開拓」を入れるのがオススメですよ。
取り組む事業内容を30文字以内で記載するのが必須です。
計画書の「4.今回の申請計画で取り組む事業名」【必須記入】では、取り組み内容を30文字以内で表現する必要があります。この30文字が採択されたときにHP上で公開されるからです。
思いつかない場合、過去の採択者一覧を参考にしてみてください。
» 採択者一覧(受付締切ごと、エリアごとに掲載されています)
計画内容には、対面型と非対面型の比較が必須です。
非対面事業への転換ということは、対面事業との対比を明確にしておくことがおすすめ。審査する人はロボットではなく、人ですので、補助金を使う前と後の「ビフォーアフター」をわかりやすく伝えておく必要があります。
ポイント:取り組み事業概要は実際にググること
非対面事業でモデリングする企業やサイトの情報を検索しましょう。
そして、自分がこれから取り組む事業でヒントになるかどうかを考えます。
ヒントになるところは、キャプチャーして、ビジネスモデルイメージとして掲載すべき。
必ず出典も明記しておきましょう。
※ここまで読んで自信なくすかもですが、経費が約30万円で売り上げ100万円となる、この観点であればがんばれるのではないでしょうか。
(↑ 補助金は費用の3/4で上限額100万円。経費額133万円であれば上限額100万円補助されるため、実質負担は33万円になるから)
手順②:経費設計
- ①経費区分
- ②内容・必要理由
- ③経費内訳
私の具体例で解説します。
申請時に見積書の添付は不要です。【公募要領】に以下の注意書きがあります。
そのため、90万円で収まるWeb業者に発注する予定で、90万円にしました。
申請書を提出した5月25日時点では、商工会議所の「支援機関確認書」が必須で、そのために指導を受けました。指摘事項として「広告費は予算だけでなく、期間の記載もしてほしい」とのことで、(2ヶ月)を書き加えて提出した経緯があります。
この記事を反映した実際の申請書のスクショです。
更新情報:2020年9月13日
「経費区分が不一致」と「申請金額不備」の2点で再提出のお願いがきました。電話ではなく、A4の青い封筒での案内です。
不備項目を訂正して再提出した実際の申請書のスクショです。修正項目はピンクの囲みと注釈で補足です。
更新情報:2020年10月21日
不備が解消されて、やっと「小規模事業者持続化補助金交付決定通知書」が届きました。採択通知書が届いてから、3カ月かかりました。
第2回受付締切で採択・交付決定したので、「事業再開枠」の申込はできませんでしたが、10月30日までの申請で適用可とのこと。1週間以内ですが…急いで申請します。
» 参考:かづな先生が代表をつとめる株式会社フェリーチェプランの交付決定通知書
手順③:市場動向の調査
取り組み内容と経費設計が完成したら、ニーズがあることの材料集めをします。
ポイントは根拠となる図やデータを入れること。
その際には、必ず出典を記載するようにしましょう。
なお、適当な図やデータはNGです。あくまで取り組む事業と関連度の高いデータを選ぶべき。
この記事を反映した実際の申請書のスクショです。
取り組む事業の必要性を審査員に伝える気持ちでデータを準備しました。
手順④:企業概要の肉付け
ここまで来たらもう解説はいらないですね、、、あとは自己PRをお願いします。
ここで1ページ書くことができれば、手順①~③を残り4枚で書き納めれば完成ですので、がんばって棚卸をしましょう。
企業概要は「この事業の販路拡大に補助金を出してあげたいな」とメリットが伝わる内容であればOK。
また、客観的な資料として、売上推移も記載するのもおすすめです。
手順⑤:「様式2:経営計画書」以外の書類の記入
手順①~④で計画書が完成すれば、以下の書類を記載すればおしまいです。
- 様式1-1:小規模事業者持続化補助金事業<コロナ特別対応型>に係る申請書
- 様式4:小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>交付申請書
また、売上が前年同月比20%以上減少していて、概算払いによる即時支給を利用する場合は、以下の書類も記載します。
- 様式5:小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>に係る補助金概算払請求書
以上が持続化補助金<コロナ>申請書の書き方でした。
続いて、採択率を高める方法に移ります。
持続化補助金<コロナ>の申請書が採択される確率を高める方法
ずばり、申請することです。
なんだそれだけかって思ったらすみません、、、しかし真実なので数値で証明します。
採択率結果【第1・2回締切分】
結論からいうと、以下のように8割の採択率。
コロナ特別対応型(第1回締切分)
申請:6,744件 採択:5,503件 → 81.5%
»中小企業庁「「小規模事業者持続化補助金」の「コロナ特別対応型(第1回締切分)」より
コロナ特別対応型(第2回締切分)
申請:24,380件 採択:19,833件 → 81.3%
»中小企業庁「「小規模事業者持続化補助金」の「コロナ特別対応型(第2回締切分)」より
高めの採択率ですので、申請する価値がある補助金ではないかと…。
以上、長々と解説してきましたが、キモは「計画内容」ですので、この5枚が書ければ結果は出ます。
テレビをみていないで、申請書を書きましょう。それくらいの気持ちと気合が大切です。
最後にお知らせです。
売り上げが下がってしまって、報酬をどうしよう、社会保険料をどうしよう…と悩んでいらっしゃる方は、この記事とセットで、「今から始める!お金を増やすマネー勉強会」もご覧いただけたらと思います。 本記事で解説する「持続化補助金<コロナ対応>」を売り上げアップに活かしつつ、税金と社会保険料の基礎知識をつけることで支出を抑え、お金が上手に残る仕組みを構築する手法を解説しています。
以上です!
第4回の受付締め切りは、2020年10月2日(金)郵送必着
です。
更新情報:2020年10月5日
第5回の受付分が新設されました。
締め切りは、2020年12月10日(木)郵送必着
です。
更新情報:2020年10月30日
第3回締切分の結果が発表されました。驚異の採択率の低下となり、、、3割ほどです。第5回に申請する場合は気を引き締めていきましょう。
コロナ特別対応型(第3回締切分)
申請:37,302件 採択:12,664件 → 33.9%
»中小企業庁「「小規模事業者持続化補助金」の「コロナ特別対応型(第3回締切分)」より
補助金の財源は、税金です。
普段納めている税金を活用する知恵をつけて、ウィズコロナの時代を持続化補助金<コロナ>と共に乗り切りましょう!
本気で『持続化補助金<コロナ>申請』を狙う方は、こちらの記事もご覧ください。
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